同窓会長あいさつPRESIDENT OF THE ALUMNI ASSOCIATION'S GREETING
ご挨拶

明治32年に広島商業学校として認可されて以来、度重なる移管、移転、学制改革、学校再編が行われ、戦争の惨禍をも乗り越え、「誠実・進取」を校訓にキャリア教育を続け、これまでに約3万人もの卒業生を輩出してきました。我が校の社会への貢献は大きく、広島県屈指の伝統校の卒業生であることを誇りに感じます。
さて、昨年度から今年度にかけて、母校の生徒たちは目覚ましい活躍を見せました。ご承知のとおり、野球部は秋季広島県大会と中国大会で優勝し、初めて出場した明治神宮野球大会でも強豪校相手に勝ち進み、見事に準優勝を果たしました。そして、春の甲子園選抜が決定しました。広商野球の凄さを全国に見せつけて欲しいものです。商業研究部は、豊平町の町おこしの「とよひらいぶ」を企画・実施した事業において、中国大会で2位となり、その後の全国大会で優秀賞を受賞するなど輝かしい成績を残しました。簿記部も団体で全国大会、各部においても多くの個人が全国大会に出場しています。さらに、日商簿記1級取得や在校中に会計士、税理士を目指す生徒もおり、専門分野の志も高く頑張っています。11月に行われた広商デパートは大盛況で、生徒たちのエネルギーに圧倒されるほどでした。
これも母校を愛する同窓生の皆様の多大なご支援が生徒たちを勇気づけている表れだと思います。昨今の物価高にもかかわらず、寄付などのお願いに快く応じていただき、心より感謝申し上げます。広商の同窓生は本当に素晴らしいと改めて感じております。ありがとうございます。
同窓生は、経済界はもちろん、政治、スポーツや芸能など幅広い分野で活躍しています。組織や家庭を支えている方々の社会への貢献も大きなものです。同窓生のネットワークは日本全国に広がっています。このネットワークが親睦と融和を深めて強固になるにつれ、より強力なパワーを生み出します。そのパワーは自己実現の糧となり、広島商業高校への支援に繋がるはずです。
ところで、現在、高校授業料の無償化が国会で議論されています。私の心境は複雑です。私立高校に通う世帯への支給をさらに拡大し、支給要件(所得制限など)を緩和することは、私立高校の教育を一層充実させる一方で、公立高校の教育および施設の保守や拡充が疎かにされ、定員割れのリスクが顕在化することを懸念しています。現在の広商の施設を見ても、劣化による修繕が必要な箇所が多く、体育館ではエアコンがないため、生徒は近年の夏の猛暑に耐えなければなりません。同窓会としても、自治体に訴えていく必要があると思っています。
今年も6月7日(土)に広商同窓大会が開催されます。多くの同窓生にお会いできるのを楽しみにしています。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
同窓会会長 島本 章生